三原郷土史木曜会
                             

現地学習久井町寺社・遺跡・歴史民俗資料館訪問

今年は10月上旬にも拘らず気温は30度近く蒸し暑い中、参加者12名(先生含む)が車3台に分乗し久井町内の寺社を学習しました。
(今号は会員土森 修さんの「現地学習感想文」を団体活動報告として、発信いたします。三原郷土史木曜会代表正兼鐵夫)

1.湧池山龍見寺(浄土真宗) 久井町坂井原
応永4年(1397)臨済宗大本仏通寺を開いた愚中禅師が「湧池山龍見寺」と名付けたのが開基とされている。本尊は十一面観世音菩薩。明和5年(1768)船木光顔寺の住職円随法師が転住し、臨済宗から浄土真宗に改宗されたと伝えられる。
境内で楪先生よる龍見寺の概要説明を受けました。当寺は、室町時代のはじめ臨済宗佛通寺派の開祖愚中周及禅師が中国修行の帰途この地坂井原(安芸と備後の境)に、霊泉が並々と湧き出て龍の登るの景を見いだし湧池庵と名ずけ十一面観音菩薩を安置したのが当山の開基だとされる。
本堂左面に湧池と庭が造られており三原市史跡「愚中禅師衣掛石・腰掛石・応永四年の石碑を見学しました。
写真 龍見寺のお庭

 
   

4.金水山善正寺 久井町山中野
本堂内で第5代三浦亨行住職から当寺の歴史、安芸門徒についてのお話を聞きました。
ご本尊は阿弥陀如来。当寺は明応元年(1429)河内国下南河内郡国府村(現在の大阪府)に建てた金水山善正寺は明治中期まで続いたが明治39年に、中野地区信者の願望により、山号寺号を譲り受けた。当時日露戦争による戦死者が多く、この地にもお寺が必要になり不要になった寺を移寺した。
安芸門徒が広島県(安芸の国)に多いのは、石山合戦(織田信長と本願寺との争い)で本願寺が兵糧攻めにあった時、毛利軍が物資搬入などの後方支援をしたことから浄土真宗が普及したといわれている。
写真 善正寺本堂
3.森原山光徳寺(浄土真宗)久井町和草
本堂内で第17代徹信住職から当寺の歴史、ご本尊、襖絵等丁寧な説明をいただきました。また境内にある法輪閣等先代住職より説明を受けました。
ご本尊は阿弥陀如来。寺伝によると、開基好清法師(備後国神辺城主山名式部子輔義政の次男、俗名山名善宗)は出家し、大永六年(1526)に光徳寺を創建しました。その後無住の時代(約47年間)があり、その間大田庄(現在の世羅町甲山)正満寺の管理となり、檀徒が半減したと言われ、特に村外にあった檀徒のほとんどが他寺に移る時期があったといわれる。現在の本堂は第14代導信師が昭和13年に再建されたもの。
写真 光徳寺阿弥陀仏像
2.末近(せちか)四郎三郎信賀の墓(殿様墓) 久井町坂井原
羽倉城主であった末近信賀は天正十年(1582)6月小早川隆景公の軍艦として備中高松城の守りについたが、豊臣秀吉軍の水攻めにより、五千人の兵士の命を助けるため、高松城主清水宗治公と共に切腹した武将である。墓所には宝篋印塔や五輪塔が一列に配置されています。田圃の区画整理に伴い移設されたそうです。墓所入口には信賀公の辞世句の石碑がありました。「君がため 名を高松に とめおきて 心は皈(かえる) 右郷の方」
写真 殿様墓
7.久井歴史民俗資料館 久井町江木
旧館と新館からなり、三次土人形・三原土人形などの節句ひな人形をはじめ、行灯・提灯・ランプなどの灯火用具、古墳・釜跡出土の須恵器などの埋蔵文化財や牛市に関係した多くの資料が展示されていました。とくに、七段の雛壇に整然と並んでいる300点に及ぶ「久井町の節句どろ人形」(県有形民俗文化財)には圧倒されました。産地別では、三次人形が7割を占め、三原人形が2割となっている。種類は天神、七福神、武将、町娘、ちん犬、など多種多様でした。資料館を管理されている福田さんには詳しい説明をいただき有難うございました。
写真 久井歴史民俗資料館
6.杭(久井)の牛市の歴史
楪先生の説明によると、平安時代の応和三年(963)頃から、多数の牛馬商人が参集し、牛馬の売買が盛んとなり牛馬市の基礎が定まったと伝えられている。江戸時代延宝八年(1680)久井牛馬市は、広島藩の公認となり、日本三代市場の一つとして広く知られるようになった。「豊後(大分県)浜の牛馬市・伯耆(鳥取県)大山の牛馬市」。また、「杭牛市跡」は県史跡となり牛山公園として整備され記念碑が建立されている。
写真 杭の牛市跡
5.久井稲生神社 久井町江木
当稲生神社は、天慶元年(938)伏見稲荷の分霊を勧請したものです。弘冶三年(1557)毛利元就公が本殿を再建し、永禄三年(1560)には小早川隆景公が社殿を造営した。元禄十四年(1701)三原藩主浅野家が再建したのがいまの社です。なお、明治四年稲荷神社を稲生神社に改称したそうです。文化財では、稲生神社ぎおん祭のおどり(県無形文化財)・紙本墨書大般若経(県重文)・久井稲生神社の御当(無形の民俗文化財として選択文化庁長官)。行事としては、御福開祭(裸祭)は毎年二月に行われます。
写真 久井稲生神社鳥居

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